MEDTEC School サンプル問題(化学・物理)の日本語解説

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MEDTEC Schoolは、イタリア私立医学部のヒューマニタス大学(Humanitas University)とミラノ工科大学(Polytechnic University of Milan)のダブルディグリーを取得できるコースです。
MEDTEC Schoolの入試問題は、化学・物理の内容が日本の大学入試と被る部分も多いですが、英単語が専門的なため、なかなか入試対策が捗らないかもしれません。
公式のサンプル問題は解答のみで、肝心の解説が書かれておらず、自分で学習するとなると時間がかかってしまいます。
サンプル問題を初めて解いたとき、丸1日かけて化学・物理の解説を作っていた記憶があります。
本記事では、ヒューマニタス大学のHP上に公開されているサンプル問題(Sample Questions)の化学・物理(Chemistry & Physics)の解き方を日本語で丁寧に解説しています。
解説を1から自分で作るのはかなり大変です。入試までの時間を有効に使うために、本記事の日本語解説を利用して、入試対策を今すぐ始めましょう。
サンプル問題の傾向も分析しています!
サンプル問題(化学・物理)の傾向を分析する

MEDTEC Schoolのサンプル問題の化学・物理の傾向を日本で習う範囲に沿って、分析していきます。化学・物理の問題は10問で、それぞれの科目で5問ずつ出題されています。
あくまでサンプル問題なので、実際の入試と同じような分野が出題されるとは限りませんが、大学が公式に発表しているサンプル問題を使わない手はありません。
それぞれの科目と出題範囲を下表にまとめました。教育の専門家ではないので、ざっくりとした出題分野を記載しています。
| 問題番号 | 科目(化学・物理) | 出題分野 |
| 問1 | 化学 | 無機化学(ハロゲン) |
| 問2 | 化学 | 有機化学(アルコール) |
| 問3 | 化学 | 理論化学(電池) |
| 問4 | 化学 | 理論化学(酸・塩基) |
| 問5 | 化学 | 理論化学(計算) |
| 問6 | 物理 | 電流 |
| 問7 | 物理 | 数学の問題? |
| 問8 | 物理 | 静止摩擦力 |
| 問9 | 物理 | 波 |
| 問10 | 物理 | 気体の状態方程式 |
サンプル問題の出題範囲は、日本の高校までで学ぶ範囲と被っています。
ただし、物理の範囲の原子分野のほか、化学の範囲では有機化学の高度な構造決定問題や理論化学の複雑な計算問題(緩衝液のpHなど)は出題されません。
私が受験した際も、これらの問題は出題されていませんでした。今後の入試範囲がわからないので確かなことは言えませんが、入試対策をする上ではサンプル問題で出題された分野を重点的に対策するのが良いでしょう。
詳しい入試対策方法などは、別記事で解説します。
サンプル問題(化学・物理)の日本語解説

問題によっては複数の解き方がありますが、本記事では再現性が高く、応用が効きやすい解き方を採用しております。本解説に掲載している解き方以外で解いても問題ございません。
それでは早速、MEDTEC Schoolのサンプル問題(化学・物理)の日本語解説を始めます。
サンプル問題の入手方法については、下記の記事で解説しています。無料で簡単に入手できますので、まだお持ちでない方は今すぐ入手しましょう。
本解説に掲載している画像や文章の著作権はすべて、私たち(mirunote)にあります。SNS等にアップロードしたり、第三者にシェア(共有)する行為などを禁止しております。
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問1. 化学 - 日本語解説
周期表のハロゲン(第17族)には、標準的な常圧・常温で3つの物質状態(気体・液体・固体)で存在する元素が含まれている。
ハロゲンには、気体(gas)であるフッ素(fluorine)と塩素(chlorine)、液体(liquid)である臭素(bromine)、固体(solid)であるヨウ素(iodine)とアスタチン(astatine)が含まれる。
よって、選択肢(A)が正しいと言える。
問2. 化学 - 日本語解説
第一級アルコールは、ヒドロキシ基(ーOH)が結合している炭素(C)原子に,炭化水素基が1つ結合しているアルコールである。

選択肢(A):第一級アルコールとなるので、正しい。
選択肢(B):第二級アルコールとなるので、誤り。
選択肢(C):アルコールではなくエーテルなので、誤り。
選択肢(D):アルコールではなくケトンなので、誤り。
選択肢(E):アルコールではなくアルデヒドなので、誤り。
よって、選択肢(A)が答えとなる。
問3. 化学 - 日本語解説
放電時(discharged)について問われている。

負極(anode:oxidation):\(Cd(s) + 2OH^-(aq) → Cd(OH)_2 (s) + 2e^-\)
正極(cathode:reduction):\(2NiO(OH)(s)+ 2H_2O(l) +2e- → 2Ni(OH)_2(s) + 2OH^-(aq)\)
よって、カドミウム電極は酸化され、カドミウムは水酸化カドミウムになるので、電極が溶けていき、質量を失う。
したがって、選択肢(A)が答えとなる。
問4. 化学 - 日本語解説
ブレンステッド・ローリーの定義によれば、
- 酸(acid): \(H^+\) を放出するもの
- 塩基(base): \(H^+\) を受け取るもの
と表せる。
よって、\(H^+\)を受け取るのは、\(F^-(aq)\) と \(HS^-(aq)\) となる。
したがって、選択肢(A)が答えとなる。
問5. 化学 - 日本語解説
1.0 mol/L のHBrの20mLに含まれる物質量は、\[1.0 \times 20 \times 10^{-3} = 2.0 \times 10^{-2} [mol] \]
1.0 mol/L のHBrの20mLを60mLまで希釈すると、含まれる物質量は変わらないので、60mL中に\(2.0 \times 10^{-2}\) mol のHBrが含まれる。
1L中に含まれる HBr の物質量は、\[2.0 \times 10^{-2} \times \frac{1000}{60}=\frac{2}{3} [mol] \]
よって、約 0.33 mol/L、すなわち 約0.33M となるので、選択肢(A)が答えとなる。
問6. 物理 - 日本語解説
\(W= RI^2 = VI = \frac{V^2}{R}\)(W: 電気量 , R:抵抗, V: 電圧, I: 電流)を利用すると、
\[50=\frac{100^2}{R}\]
これを解くと、\(R=200\) [Ω] となる。
したがって、選択肢(A)が答え。
問7. 物理 - 日本語解説
管の左側は、管の面積が \(100 [cm^2] \) で速度 20 [cm/s] なので、
\[100 \times 20 = 2000 [cm^3/s]\]
で水が流れている。
管の右側は、管の面積が \(50 [cm^2] \)で、速度を \(v_2\) [cm/s] とおくと、左側と右側で流れている水の総量は変わらないので、
\[2000 = 50 \times v_2\]
よって、\(v_2 = 40 [cm/s]\) となる。
したがって、選択肢(A)が答えとなる。
問8. 物理 - 日本語解説
図に力を書き入れると、次のようになる。

物体が滑り出す瞬間は力がつりあっているので、
- 静止摩擦力(f) = \(mg sinα \)
- 垂直抗力(N) = \(mg cosα \)
\(f=μN\)で表されるので、\(mg sinα = μ_s mg cosα\)
両辺の \(mg \) を消して、\(sinα = μ_s cosα\)
\(μ_s=1\) より、\(sinα = cosα\) を解くと、\(tanα = 1\)
これを解くと、α= 45° となる(∵ 0° < α < 45°)。
よって、選択肢(A)が答えとなる。
問9. 物理 - 日本語解説
波のエネルギーは振幅の2乗に比例し、波が広がるにつれて、より広い面積でエネルギーを保存するため、一般に振幅は小さくなる。
球面波の場合、波面が円周方向に広がっているため、波の強度(単位面積あたり、単位時間あたりのエネルギー)は中心からの半径に反比例して減少する。
中心からある距離(r)における振幅(A)が与えられたとすると、強度は振幅の2乗に比例し、距離とともに反比例して減少するため、別の距離(r')における振幅(A')は、
\[\displaystyle A^′ = A × \sqrt{\frac{r}{r’}}\] と表せる。
A= 2 [cm], r=10 [cm], r’=40 [cm] なので、
\[\displaystyle A^′ = 2 × \sqrt{\frac{10}{40}}=1\]
よって、選択肢(A)が答えとなる。
問10. 物理 - 日本語解説
理想気体の状態方程式: \(PV = nRT\) (P: 圧力, V: 体積, n: 物質量, R: 気体定数, T: 温度)を利用する。
理想気体が可動ピストンを備えたシリンダーに封じ込められ、20℃、1気圧で平衡状態にあるので、
\[PV=nR \times (273+20) ー①\]
気体の圧力を一定に保ちながら、温度を40 °Cに上げると、P, n, R は一定であるから、
\[PV’ = nR \times (273+40) ー②\]
①と②を比較して、
\[\displaystyle \frac{V}{(273+20)} = \frac{V’}{(273+40)}\]
よって、\(\displaystyle V’ = \frac{313}{293} \times V\)
これを解くと、\(V’ = 1.07 \times V\)
したがって、選択肢(A)が正しい。
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