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イタリア医学部留学をするうえで面倒な手続きの1つであるPermesso di soggiorno(滞在許可証)の申請。
学生ビザを取得してイタリアに入国した場合でも、イタリアに合法的に滞在するためには、滞在許可証を入国後に取得しなければなりません。
そして、この申請手続きの締切は入国後8日以内となっています。
医学部留学する日本人学生の多くは、イタリア語を全く知らない場合もあるかと思いますが、イタリア語が話せないと、滞りなく申請するのは難しいです。
そこで本記事では、イタリアに渡航後8日以内に手続きしなければならないPermesso di soggiorno(滞在許可証)の具体的な申請手順と申請の流れを解説します。
郵便局などで想定されるイタリア語の会話のほか、滞在許可証の申請書の入手方法や申請書の書き方、イタリア医学部に留学している学生が提出する必要書類もまとめましたので、参考になさってください。
申請書の書き方などには写真を使用し、実体験を踏まえた情報を盛り込むことで、初めてイタリアに来た場合でも迷わずに滞在許可証の申請ができるように心がけました。
それでは早速、本題に入ります。
Permesso di soggiornoとは?
イタリアの滞在許可証は、Permesso di soggiorno(ペルメッソ ディ ソッジョルノ)と呼ばれ、合法的にイタリアに長期滞在するための許可証のことです。
91日以上滞在予定の外国人(EU市民以外)は、入国後8日以内にこのPermesso di soggiornoを申請しなければなりません。
イタリアに来る際に、すでに学生ビザを取得を取得しているかと思いますが、ビザはあくまで入国のための書類。イタリアに合法的に滞在するためには必ず、Permesso di soggiornoを取得する必要があります。
また、有効な Permesso di soggiornoを保持していることが、医学部に在籍するための条件となっているため、慎重に手続きをおこまいましょう。
学生の場合は、Permesso di soggiorno は1年間のみ有効で、毎年更新しなければなりません。医学部に正規入学した場合も同様です。
Permesso di soggiorno の更新方法や更新するための条件は、下記記事で解説しています。
滞在許可証の申請期限と申請から受取までの流れ
Permesso di soggiorno(滞在許可証)の具体的な申請方法の手順は、次のとおりです。申請前に大まかな流れを確認しておきましょう。
- 郵便局でKITをもらう
- 16ユーロ分のMARCA DA BOLLOを買う
- KITの中身を確認する
- 申請用紙を記入する
- 必要書類を用意する
- 申請書・必要書類すべてのコピーを取る
- 記入済みのKITと必要書類をもって郵便局へ行く
- 料金を支払い、Questuraの招集日が記載された書類を受け取る
- 書類に記載の招集日にQuesturaへ行き、指紋採取する
- 滞在許可証の受け取り連絡を待つ(約1ヶ月〜)
- 連絡が来たら、Questuraで滞在許可証を受け取る
初めて申請する場合は、手順が煩雑にみえるかもしれませんが、実際に私たちがする手続き自体はそこまで難しくはありません。
ただ、申請から受取までの時間は相当かかる場合があり、私はこれまで滞在許可証の受取に申請から3〜8ヶ月ほどかかっています(申請する時期によっても異なります)。
前述のとおり、上記のSTEP7の手順までを入国後8日以内 におこないます。入国してすぐは荷解きや新生活の準備でバタバタしているかと思いますが、忘れずにPermesso di soggiorno(滞在許可証)の申請をおこないましょう。
ここからはPermesso di soggiorno(滞在許可証)の申請の具体的な手順を解説しますが、本記事ではSTEP1 〜 STEP7までの入国後8日以内にしなければならないことのみをまとめました。
STEP9 〜 STEP11までの流れは、下記記事で解説します。
リンク
STEP1. 郵便局でKITをもらう
Permesso di soggiorno(滞在許可証)の申請書類が入った封筒(通称KIT)は、郵便局にしか置いてありません。
まずは、マップアプリ(Google mapなど)を利用して、最寄りのPoste Italiane(郵便局)を検索しましょう。
Poste Italiane(郵便局))へ着いたら、窓口で滞在許可証用のKITがほしい旨を伝えましょう。郵便局で英語が通じる場合も稀にありますが、大抵はイタリア語のみです。
機械で番号札を取って待つのがマナーですが、長時間待つようならば空いている窓口や局員さんに直接サッと伝えてもOKです(在庫があるか尋ねるだけなので、別に番号札を取らなくても問題ありません)。
窓口で、”Posso prendere un KIT per permesso di soggiorno?”(ポッソ プレンデレ ウン キット ペル ペルメッソ ディ ソッジョルノ) (滞在許可証用のKITをもらえますか?)と尋ねてみましょう。
在庫があればKITをもらえますし、仮に在庫がなければ ”Finito!”(ないよー)と言われます。ちなみに、KITは1人につき1セットのみで予備はもらえません。
また、KITをもらう際にパスポートの提示を求められることもあるそうです(私や友人は1度も身分証明書を求められたことはありません)。
実は、このKITをもらう最初のステップが意外と大変です。秋には留学生が大量にイタリアにやって来るため、学生街は特にKITが品薄になり、郵便局を4〜5箇所ほど回らなければならない場合もあります。
狙い目は、大きな郵便局や中心地にある郵便局ではなく、少し外れたところにある小さな郵便局がオススメ。他の支店には在庫がないのに、街の外れの郵便局にはKITが30セットほどあるなんてこともあります。
ともかく、KITを入手しなければ、申請手続きができませんので、早めにKITを探して手に入れましょう。KITはイタリア国内で共通のため、自分の住んでいる地域以外で入手しても問題ありません。
STEP2. 16ユーロ分のMarca da bolloを購入
Marca da bolloは、収入印紙のことで、Tabacchi(タバッキ)で購入できます。タバッキとは、「T」の看板がある小売店です(バールと併設しているタバッキには置いていない場合があります)。
収入印紙の値段は任意ですが、滞在許可証の申請には16ユーロの収入印紙(Marca da bollo)が必要です(※ 2024年現在)
店員さんに”Posso prendere una Marca da bollo da 16 euro?” (ポッソ プレンデレ ウナ マルカ ダ ボッロ ダ セイディチ エウロ?)”(16ユーロの収入印紙をもらえますか?)と尋ねて、購入しましょう。
基本的に収入印紙は現金払いです。事前に両替しておくか、ATMで引き出しておく必要があります。
収入印紙はシールになっているため、Modulo 1 の該当欄に貼るのですが、そのまま貼らずに郵便局に持っていけば、郵便局員に貼ってもらえます。不安な場合は、そのまま貼らずに持っていくのが良いでしょう。
STEP3. KITの中身を確認する
申請用紙を記入する前に、受け取ったKITの中身を確認し、下記の7つの書類が封入されていることを確認してください。イタリア医学部に初めて入学する際に使用する書類は、下記の①、②、⑦の3つのみです。
他の書類は必要ありませんので、捨ててしまってOKです。
②と③は見た目が似ていますが、②のModulo 1のみが必要であり、Marca da bollo を貼る欄があるのが Modulo 1 の特徴と言えます。
① KITが入っている封筒
→ 最終的にこの封筒に申請書とすべての必要書類を入れて郵送する
② Modulo1
→ 全員が記入する申請用紙
③ Modulo2
→ イタリアで働いている人(収入がある人)のみ記入
④ INFORMATIVA GENERALE
→ 一般的な注意事項が書かれた説明書
⑤ FOGLIO NOTE
→ それぞれの許可証の申請方法や申請用紙の書き方をまとめた説明書
⑥ TABELLA-ALLEGATA
→ 申請用紙に記入するコード一覧(県のコード、申請種別コードなど)
⑦ 申請費を振り込むための振込用紙
→ 必要事項を記入し、郵便局で支払います(クレジットカード可)。
STEP4. 申請用紙を記入する
Permesso di soggiorno(滞在許可証)の申請書類を書く際の注意点を先に紹介しておきます。
- 黒のボールペンを使用(フリクションなど消えるボールペンは禁止)
- 筆記体ではなく、活字体で書く
- すべて大文字で記入
- チェックを付ける場合は枠内に「X」を記入
記入用紙は切り離さない日本の書類とは書き方が異なるものもあるので、上記のルールを守って、申請書に記入しましょう。
イタリア医学部に初めて入学する際に、滞在許可証を申請する場合で、イタリアでバイトなどの労働をしていない場合は、Modulo1にのみ記入します。
それぞれのページの記入方法は、次のとおりです。あくまで下記は私の場合の記入例であって、全く同じにならない場合もあります。
Modulo 1 を最初にコピーもしくはスキャンして、下記の記入例をみながら、自分用の下書きを作ってから記入するのがオススメです。
1枚目(Pagina 1)→ 全員が記入する申請用紙
項目 | 項目の日本語訳 | 記載内容 |
---|---|---|
Al Signor Questore di | 住んでいる自治体が所属する県の警察署長へ | 居住している県を記入 |
Sigla Provincia | 2文字の県コード | 上記で書いた県のコードを記入 (TABELLA-ALLEGATA n.1, CODICE SIGLE PROVINCEを参照) 例:Roma→RM、Milano→MI、Napoli→NA |
1. SCRIVERE IN STAMPATELLO CON PENNA NERA | 黒のボールペンで 活字体で書くこと | STEP2で入手した16ユーロ分のMARCA DA BOLLO(収入印紙)を貼る |
2. SEZIONE 1-DATI DELLA RICHIESTA セクション1-申請者のデータ | ||
3. COGNOME | 苗字 | パスポートの通りに記入 |
4. NOME | 名前 | パスポートの通りに記入 |
5. PROVINCIA DI DOMICILIO | 住んでいる県 | 県のコードを記入(TABELLA-ALLEGATA n.1, CODICE SIGLE PROVINCEを参照のこと) |
6. COMUNE DI DOMICILIO | 住んでいる自治体 | 住んでいる自治体の名前を記入 |
7. RICHIEDE IL | 何をするか | |
8. RILASCIO | 発行 | Xを記入 |
9. RINNOVO | 許可証の更新 | 空欄 |
10. AGGIORNAMENTO | 発行済み許可証のデータ更新 | 空欄 |
11. DUPLICATO | 複製 | 空欄 |
12. CONVERSIONE | 切り替え | 空欄 |
13. DEL/DELLA | ~の/~について | |
14. PERMESSO DI SOGGIORNO | 滞在許可証 | Xを記入 |
15. CARTA DI SOGGIORNO | 家族用の居住許可証 | 空欄 |
16. CODICE TIPOLOGIA PERMESSO CARTA DI SOGGIORNO IN RICIESTA | 申請する許可証のタイプ | 医学部の場合は、24を記入。(TABELLA-ALLEGATA n.2, CODICI MOTIVI RICHIESTA PERMESSO/CARTA DI SOGGIORNO参照) |
17. AGGIORNAMENTO FOTO CARTA SOGGIORNO STRANIERI | 家族用の居住許可証の証明写真の更新 | 空欄 |
18. NUMERO PERMESSO/CARTA DI SOGGIORNO IN POSSESSO O DI RIFERIMENTO | 現在所有している滞在許可証の番号 | 空欄 |
19. CODICE TIPOLOGIA CARTA/PERMESSO DI SOGGIORNO IN POSSESSO O DI RIFERIMENTO | 現在所有している滞在許可証のタイプ | 空欄 |
20. DATA DI SCADENZA DEL PERMESSO | 所有している滞在許可証の有効期限日 (日/月/年) | 空欄 |
21. SEZIONE 2-DATI SULL’ISTANZA COMPILATA (セクション2-記入した申請書に関するデータ) | ||
22. INDICARE QUALI MODULI SONO STATI COMPILATI | どのModuloを記入したか | Modulo1だけの場合は01と記入 |
23. MODULO 1 | フォーム1 | Xを記入 |
24. MODULO2 | フォーム2 | 空欄 |
25. INDICARE IL NUMERO TOTALE DI FOGLI | 添付する提出書類の合計枚数 | できれば記入する。 郵便局窓口での最終確認後に記入も可。 |
26. INDICARE IL NUMERO DICHIARATO DI FIGLI A CARICO | 一緒に申請する子供の数 | 空欄(いる場合は記入) |
27. CHIUNQUE RILASCIA DICHIARAZIONI MENDACI, FORMA ATTI FALSI O NE FA USO NEI CASI PREVISTI DAL DPR 28 DICENBRE 2000 N.445, E’ PUNTO AL SENSI DEL CODICE PENALE E DELLE NORME IN MATERIA DI IMMIGRAZIONE 虚偽の行為のフォームを作成した場合や2000年12月28日発布の大統領令N.445に示されている使用法の場合について、偽の申告をした者はいかなる者であっても刑法と移民に関する規則によって罰せられる | ||
28. DATA | 申請日 | 日/月/年 の順で記入 (2024年10月1日の場合、01/10/2024) |
29. FIRMA | 署名 | パスポートと同じでOK(漢字でも可) |
2枚目(Pagina 2)→ 必要事項を記入する必要あり
項目 | 項目の日本語訳 | 記載内容 |
---|---|---|
30. SEZIONE 3-DATI ANAGRAFICI(セクション3-個人データ) | ||
イタリアの個人納税者番号 | 所有している場合のみ記入 | |
32. STATO CIVILE | 配偶者の有無 | A:独身、B:既婚 を記入 (FOGLIO NOTEを参照) |
33. SESSO | 性別 | F:女性、M:男性 を記入 (FOGLIO NOTEを参照) |
34.NATO/A IL | 生年月日 | DD/MM/YYYY の順で記入 (2000年5月22日生まれの場合、22/05/2000) |
35. CODICE STATO NASCITA | 生まれた国の国コード | 日本の場合、JPN を記入 (TABELLA-ALLEGATA n.3, CODICI STATO参照) |
36. CODICE STATO CITTADINANZA | 国籍の国コード | 日本の場合、JPN を記入 (TABELLA-ALLEGATA n.3, CODICI STATO参照) |
37. RIFIUGIATO SI/NO | 難民である。はい/いいえ | NOにXを記入 |
38. CITTA DI NASCITA | 出生地 | 出生地の都市名を記入 |
39. SEZIONE 4-DATI DOCUMENTO DI IDENTITA’(セクション4-身分証明書データ) | ||
40. PASSAPORTO | パスポート | Xを記入 |
41. O ALTRO TIPO DI DOCUMENTO | もしくは、他のタイプの書類 | 空欄 |
42. SPECIFICARE ALTRO TIPO DI DOCUMETO | 他の書類のタイプを明示する | 空欄 (TABELLA-ALLEGATA n.4, ELENCO DOCUMENTI EQUIPOLLENTI AL PASSAPORTOを参照) |
43. ALTRO | その他 | 空欄 |
44.NUMERO | 番号 | パスポート番号を記入 |
45. VALIDO SINO AL | パスポートの有効期限日 | DD/MM/YYYY の順で記入 例:2030年5月29日の場合、29/05/2030 |
46. RILASCIO DA | 発行官庁 | 外務省の場合は 01、 在イタリア以外の大使館・領事館の場合は 02、 在イタリア日本大使館の場合は 03 (TABELLA-ALLEGATA n.5, AUTORITA’ CHE RILASCIO DOCUMENTO EQUIVALENTE AL PASSAPORTOを参照) |
47. SEZIONE 5-DATI VISTO(セクション5-ビザデータ) | ||
48. DATA Di INGRESSO IN ITALIA | イタリア入国日 | DD/MM/YYYY で記入 例:2024年10月29日の場合、29/10/2024 |
49. FRONTIERA | 国境 | どこから入国したか(都市名と空港名など)を記入 |
50. NUMERO VISTO | ビザ番号 | ビザに記載されているとおりに記入(ビザ右上の数字) |
51. TIPO VISTO | ビザのタイプ | 医学部の場合は、D (TIPO DI VISTO欄に記載されているとおりに)を記入 |
52. INGRESSO SINGOLO | 1回のみ入国 | 空欄(1回だけ入国可能なビザの場合のみXを記入) |
53. INGRESSO MULTIPO | 複数回入国 | Xを記入 (複数回入国可能なビザの場合。 ビザのINGRESSO DI NUMERO欄がMULTであるはず) |
54. ANNOTAZIONI/MOTIVO DEL VISTO DI INGRESSO | 注意事項/入国ビザの理由 | STUDIOと学校名など(ビザのANNOTAZIONI欄に記載されているとおりに)を記入 |
55. DURATA DEL VISTO | ビザの有効日数 | 365(ビザのDURATA DEL SOGGIORNO欄に記載されているとおりに)を記入 |
56. VALIDO DAL | ビザの開始日 | DD/MM/YYYYで記入 (ビザのDAL欄が01-11-24の場合、01/11/2024) |
57. SINO AL | ビザの有効期限日 | DD/MM/YYYで記入 例:ビザのAL欄が30-10-24の場合、30/10/2024 |
3枚目(Pagina 3)→ 必要事項を記入する必要あり
項目 | 項目の日本語訳 | 記載内容 |
---|---|---|
58. SEZIONE 6-RICHIESTA RINNOVO TITOLO/DOCUMENTO DI VIAGGIO / セクション6-渡航許可証の更新申請 | ||
59. TITOLO DI VIAGGIO PER STRANIERO | 外国人のための渡航文書 | 空欄 |
60. TITOLO DI VIAGGIO PER APOLIDE | 無国籍者のための渡航文書 | 空欄 |
61. DOCUMETO DI VIAGGI PER RIFUGIATO | 難民のための渡航文書 | 空欄 |
62. PERIODO PER IL QUALE SI CHIEDE IL RINNOVO | 空欄 | |
63. 1ANNO | 1年 | 空欄 |
64. 2ANNI | 2年 | 空欄 |
65. SEZIONE 7-RECAPITO IN ITALIA DEL RICHIEDENTE(セクション7-イタリアにおける申請者の住所) | ||
66. PROVINCIA | 県 | 県のコードを記入 (TABELLA-ALLEGATA n.1, CODICE SIGLE PROVINCEを参照) |
67. COMUNE | 自治体 | 住んでいる自治体(Comune)の名前を記入 |
68. INDIRIZZO | 住所 | VIA~、VIALE~、PIAZZA~、PALAZZO~などの住所を記入 |
69. NUMERO CIVICO numero/lettera | 住居番号、番号/文字 | 番地を記入 |
70. SCALA | 階数 | 2階以上は記入(住所の表記どおりに) |
71. INTERNO | 部屋番号 | 部屋番号があれば記入 |
72. CAP | 郵便番号 | 郵便番号を記入 |
73. INDIRIZZO E-MAIL(FACOLTATIVO) | メールアドレス(任意) | 任意だが、特段の理由がない限り、記入を推奨 |
74. TELEFONO FISSO IN ITALIA(FACOLTATIVO) | イタリア固定電話番号(任意) | 記入は不要。 そもそもイタリアで固定電話を持っている留学生は、ほぼいないと思います… |
75. TELEFONO CELLULARE IN ITALIA(FACOLTATIVO) | イタリアの携帯電話番号(任意) | → 記入しておくと、WhatsAppやSMSで追加書類の連絡などがきたりする場合があるので、記入を推奨 |
76. SEZIONE 8-RECAPITO PER EVENTUALI COMUNICAZIONI(セクション8-緊急連絡先) | ||
77. PRESSO | ~方 | 入学許可証の学校名と学部名などを記入 |
78. PROVINCIA | 県 | 学校の住所の県のコードを記入 (TABELLA-ALLEGATA n.1, CODICE SIGLE PROVINCEを参照) |
79. COMUNE | 自治体 | (学校の住所)所在する自治体 (Comune) の名前。 |
80. INDIRIZZO | 住所 | VIA~、VIALE~、PIAZZA~、PALAZZO~など (入学許可証の通りに) ※ 医学部英語コースのキャンパスと大学のキャンパスが異なる場合は、大学のキャンパスの住所(イタリア語コースの医学部のあるキャンパス)を記載するのが通例(詳しくは大学に問い合わせてください)。 |
81. NUMERO CIVICO numero/lettera | (学校の住所)住居番号。番号/文字 | 番地を記入(入学許可証のとおりに) |
82. SCALA | 階数 | 大学のキャンパスの場合は特に記入は不要 |
83. INTERNO | 部屋番号 | 大学のキャンパスの場合は特に記入は不要 |
84. CAP | 郵便番号 | 郵便番号を記入(入学許可証のとおりに) |
4枚目(Pagina 4)→ すべて空欄でOK
85. SEZIONE 9-CARTA DI SOGGIORNO(IDONEITA‘ALLOGGIATIVA – DICHIARAZIONE LUOGHI DI SOGGIORNO)(セクション9- 家族用の居住許可証(宿泊施設の適合性-滞在場所の宣言))
86.- 93. →すべて空欄でOK(家族用滞在許可証の場合、記入)
94. IL RICHIEDENTE DICHIARA(申請者の宣言)
95. – 104. DI AVER SOGGIORNATO NEGLI ULTIMI SEI ANNI IN(過去6年間居住していた住所)
→すべて空欄でOK(CARTA DI SOGGIORNOの場合、記入)
5枚目(Pagina 5)→ すべて空欄でOK
104. – 111. DI AVER SOGGIORNATO NEGLI ULTIMI SEI ANNI IN(過去6年間居住していた住所【続き】)
→ すべて空欄でOK(CARTA DI SOGGIORNOの場合、記入)
112. LA PRESENTE RICHIESTA DI PERMESSO/CARTA DI SOGGIORNO E‘ CORRELATA ALLA ISTANZA PRESENTATA DA(この許可/居住カードの申請は、~によって提出された申請に関連している)
113.-118. → すべて空欄でOK
119. SEZIONE 10-FAMILIARI A CARICO CONVIVENTI(セクション10- 同棲している扶養家族)
120.-127. → すべて空欄でOK
6枚目(Pagina 6)→ すべて空欄でOK
128. SEZIONE 11-CONIUGE(セクション11- 配偶者)
129.-135. → すべて空欄でOK
136. SEZIONE 12-FIGLI MINORI DI 14 ANNI A CARICO REGOLAMENTE SOGGIORNATI IN ITALIA(セクション12- イタリアに定期的に居住している14歳未満の扶養家族)
137.-143.→ すべて空欄でOK
7枚目(Pagina 7)→ すべて空欄でOK
144. SEZIONE 12-FIGLI MINORI DI 14 ANNI A CARICO REGOLAMENTE SOGGIORNATI IN ITALIA(CONTINUA)(セクション12- イタリアに定期的に居住している14歳未満の扶養家族)(続き)
145.-158. → すべて空欄でOK
8枚目(Pagina 8)→ すべて空欄でOK
159. SEZIONE 12-FIGLI MINORI DI 14 ANNI A CARICO REGOLAMENTE SOGGIORNATI IN ITALIA(CONTINUA)(セクション12- イタリアに定期的に居住している14歳未満の扶養家族)(続き)
160.-172. → すべて空欄でOK
KITの封筒の記入方法
意外と忘れがちですが、KITは郵送用の封筒なため、宛名を書く必要があります(正確には、宛名は既に書いてあるので、居住している自治体が所属する県と郵便番号のみを記入)。
記入箇所は多くなく、書き忘れても郵便局員が書いてくれることがほとんどですが、確認しておきましょう。
また、他の郵便物と同じように、差出人(申請者)の住所・氏名などを記載する必要はありません。郵便物の差出人(戻り先)は「Centro Servizi – CSA」と印刷されています。
振込用紙の書き方
KITに入っている振込用紙にも、事前に金額や申請者の名前、住所などを記入しておきます。
3つの用紙すべてに記入が必要なため、忘れずにすべてに必要事項を記入しましょう。
申請用紙と同じく、すべて大文字で記入します。
ここまでで記入は以上です。お疲れ様でした。
STEP5. 必要書類を用意する
イタリア医学部に初めて入学する際に、必要な書類は次のとおりです。申請書と振込用紙を除いて、すべてコピーを提出します。コピーは白黒でもOKです。
特にコピー用紙のサイズに指定はないですが、自分でコピーを取る場合はA4サイズでよいでしょう。
大学の所在地の地域や郵便局によっては、別の書類を要求される場合もあるため、柔軟に対応してください。
また、郵便局員さんのチェックがあるためKITの封筒封はしないで持っていきましょう。
KITの封筒に入れる必要書類
申請用紙(記入したModulo1のみ)
→ 16ユーロの marca da bollo(収入印紙)は Modulo 1 に貼っておくか、貼らずに持っていきましょう。
振込用紙(KITに入っていたもの)
→ ミシン目で3枚が繋がっているが、切り取らない
パスポートの全ページのコピー
→ 郵便局員によっては顔写真ページ、ビザがあるページ、入国スタンプが押されているページのみを入れるように言われることもあるようですが、とりあえず全ページのコピー持っていきましょう。
郵便局員によっては、日本のパスポートの表紙(赤または黒)のコピーも求められることがあります。念のため、表紙カバーのコピーも持っていきましょう。
イタリアで全ページを印刷するのが面倒な場合は、日本ですべてのページを印刷してもOKです。イタリアに入国する際(経由地で入国した場合も)に入国のスタンプが押されているページのみ差し替えれば、簡単に全ページのコピーを用意できるかと思います。
大使館印が押してある英文または伊文の海外保険証券のコピー
→ 学生ビザを取得する際に提出したWAI保険(またはイタリアの健康保険(SSN)など)の証明書のコピー
イタリアの国民健康保険に加入するように言われた場合は指示に従って、加入手続きをおこないましょう(私は言われたことはありません)。
滞在中の生活費を証明する書類
→ 英文の銀行口座残高証明書(ユーロ建て)、またはクレジットカード表面のコピー(両面のコピーが必要な場合もあるが、郵送事故も考えられるので、要注意)
三菱UFJ銀行などでは有料で、ユーロ建ての表記の英文の残高証明書を発行できます。また、取得時期に関する規定はなく、日本の銀行でなくとも他国の銀行の残高証明書でも問題ありません。
具体的な残高は決められていませんが、私はいつも最低7000ユーロ(約112万円前後:1ユーロ=160円で計算)は入れています(毎年これで通っています)
奨学金を受給している場合は、奨学金受給していることを証明する書類(英文/伊文)のコピーしてを提出します。
滞在先証明のコピー
→寮の契約書のコピー、または賃貸契約書やDichiarazione di Ospitalità(大家さんの受け入れ証明)のコピー
私の地域では警察の担当者により、必要の有無が異なります。面倒を避けたいなら、入れておくのが無難です。
また、これらの書類に大使館印は不要ですし、ビザを申請した際とは別の滞在先でも問題ありません。
大使館印が押してある留学先の学校の入学許可証または在籍証明書のコピー
→ 必ず大使館印が押してあるものを提出しましょう。
国立医学部に入学する場合は、Universitalyからダウンロードした Pre-enrolment の入学許可証(大使館・領事館でスタンプを押されたもの)のほか、大学でEnrolmentを完了させた時にもらえる校章のスタンプが押された正式な入学許可証も入れましょう。
大使館・領事館でのビザ発行後に取得した在籍証明書には、大使館印は必要ありません。
稀ではあると思いますが、滞在許可証申請後にのみ正式に学籍登録できる場合、Questuraでの招集日(指紋採取する際)に持っていきましょう。
STEP6. 申請書・必要書類すべてのコピーを取る
日本ではなく、イタリアでの配送になるため、万が一の紛失に備え、Marca da bollo(収入印紙)を貼った記入済みの申請用紙やKITに入れる必要書類などのすべてのコピー(またはスキャン)を取っておきましょう。
私の周りには郵送事故に当たったケースはありませんが、SNS等ではそういう事例もみられますし、起こらないと断言はできません。
面倒臭いかもしれませんが、郵送事故にあって再申請する方がよほど面倒(時間も費用もかかる)なので、コピーをとっておき、万一のときはそれらをすべて持って、Questra(警察署)に行きましょう。コピーがあれば、対応してくれるケースが多いようです。
STEP7. KITと必要書類をもって郵便局へ行く
必要書類と申請書類・振込用紙の記入を再確認したら、すべての書類をKITに入れて、郵便局へ行きます。
必要書類がない場合(とくにパスポートの全ページのコピーがない場合)は、受理してもらえない場合もあります。ただ、必要書類が欠けているかは郵便局に行かないと分からないので、上記の書類をすべて持って、1度郵便局に行くのがオススメです。
郵便局員は優しい人が多いですが、英語が話せない(イタリア語のみ)場合も多いので、必要なら翻訳アプリ等を使って、手続きを進めましょう。
郵便局に持参するもの
- パスポート原本
- 必要書類を入れたKIT
- 各書類の原本(念のため)
- 申請費用 102.26ユーロ(申請費、振込手数料、郵便書留送料を含む)
申請費用は毎年変更される場合があるため、各自で確認してください。
また、申請費用は現金、日本のクレジットカードで支払えます。
STEP8. 料金を支払い、Questuraの予約日が記載された書類を受け取る
郵便局員が必要書類や申請書類のチェックが終わり、受理されると封を閉じて、支払いをします。
支払いが終わると、ホチキス止めされた振込受領証、書留郵便の受領証、招集日についての書類を受け取ります。すべてホッチキスで止められて1つにまとまっていますが、絶対にホッチキスは取らないでください。
稀にホチキス留めされない場合もありますが、必ずすべての書類を無くさないように保管してください。
これらの書類が、滞在許可証(Permesso di soggiorno)を受け取るまでの滞在許可証の代わりとなるので、パスポートともに常に携帯しましょう。
別記事で解説しますが、Questra(警察署)の招集日にも必要で、A4サイズの招集日についての書類を警察署で外されます。そして、残りの2つの書類が、滞在許可証を受け取る際の引換証となります。
リンク
Questra(警察署)への招集日の確認方法
3点セットの書類を受け取ったら、必ずA4の招集日についての書類の招集場所と招集日時には目を通しましょう。
記載内容をまとめると、次のようになります。
項目 | 項目の日本語訳 |
---|---|
Copia per il richiedente | 申請者へのコピー |
〇〇 FRAZIONARIO U. P. DATA | 申請した郵便局名 郵便局コード 申請した日付 |
UFFICIO IMMGRAZIONE | 移民局 |
RICEVUTA PER CONVOCAZIONE PER PSE | 滞在許可証のための招集についての受領証 |
CODICE ISTANZA | 申請コード |
CODICE ASSICURATA | 書留(追跡)コード |
APPUNTAMENTO PER | ~へのアポイント(招集場所について) |
UFFICIO | オフィス(警察署) |
COMUNE | 住居番号、番号/文字 |
INDIRIZZO | 住所 |
DATA E ORA | 招集日時 |
TOTALE BOLLETTINI PSE PAGATI INSERITI NEL KIT | KITに入っている支払い済み申請費の振込用紙の枚数 |
MARCA DA BOLLO PRESENTE | 収入印紙は添付済み |
Il servizio prevede l’accettazione, la lavorazione e l’inoltre alla Questura componente dell’istanza per il rilascio o rinnovo del PSE. In caso di smarrimento del plico, il Richiedente avra’ diritto ad un ristoro pari al suo valore quantificato in € 50,00. | 本サービスは、PSEの発行または更新申請書の受理、処理、および警察署へ提供します。KITを紛失した場合、申請者は50.00ユーロの補償を受ける権利を有します。 |
Il Richiedente dichiara di aver preso visione presso questo Ufficio Postale dell’Informativa privacy ai sensi della normativa vigente, consultabile anche sul Portale Immigrazione. | 申請者は、現行の法律に従い、当郵便局における個人情報保護方針を読んだことを宣言します。これは、入国管理局のHPでも参照できます。 |
FIRMA DEL RICHIEDENTE | 申請者の署名 |
Per essere sottoposto ai rilievi fotodattiloscopici. In quella sede, dovra’ esibire:la presente lettera di convocazione, 2 foto tessera a fondo bianco, Passaporto originale e valido, permesso di soggiorno in possesso, ricevuta delle poste (I suddetti documenti dovranno essere portati anche al momento del ritiro del Permesso/carta), gli originali relativi alle Copie dei documenti inseriti nel kit, foto dei figli di eta’ inferiore anni 14 da inserire sul proprio permesso. | 指紋採取を受けること。その際、召喚状、背景が白のパスポート用写真2枚、有効なパスポート原本、所持している滞在許可証(※ ある場合のみ)、郵便局の領収書(上記の書類は許可証/カードを受取時にも持参すること)、KITに含まれている書類のコピーの原本、許可証に記載する14歳以下の子どもの写真(※子どもが申請した場合)を提示すること |
1回目の招集日は自動的に決まりますが、郵便局で書類を提出して、約2週間後から招集されることが多いようです。小さな街だと、比較的早く招集されることもあるようですが、私の住んでいる街では招集日が申請後約1ヶ月〜6ヶ月となっています。
学生街だと、9月の初旬ごろに提出すれば、1ヶ月後ぐらいでQuestra(警察署)への招集がありますが、9月終わり頃に提出する場合は招集まで3ヶ月くらいかかる場合もあります。
どうしても指定された招集日に行けなければ、予約の変更も可能ですが、手続きが遅れるだけなので、最終手段ぐらいに考えておくのが良いでしょう。
STEP9. 書類に記載の招集日にQuesturaへ行き、指紋採取する
別記事で解説します。
STEP10. 滞在許可証の受け取り連絡を待つ
別記事で解説します。
STEP11. 連絡が来たら、Questuraで滞在許可証を受け取る
別記事で解説します。
入国後を見据えて日本で事前に準備しよう
ここまでが入国後8日以内に終えなければならないPermesso di soggiorno(滞在許可証)の取得手続きのすべてです。
留学経験がない、海外に来るのが初めてだと、色々と戸惑うこともあるかと思いますが、本記事を参考にサクッと提出してしまいましょう。
医学部に通う場合は、この滞在許可証の手続きを6回はしないといけないので、仕方ないと割り切って、手続きに慣れましょう。(※ 初回の手続きと更新の手続きは異なるため、別記事で解説します)。
特に国立医学部に留学する場合は、イタリアに渡航するころには既に大学の授業が始まっていることもあるでしょう。
すぐに滞在許可証の申請ができるように、日本にいる間の取得できる書類をすべて用意しておくなど、計画的に行動するのがオススメです。
特に、残高証明書の発行には時間を要する場合もありますので、学生ビザの手続きと並行して、口座を保有している銀行に早めに依頼しておきましょう。
残りの滞在許可証の手続き(STEP9 〜 STEP11)の詳細に関しては、下記記事で解説します。
リンク
また、2年目以降に滞在許可証を申請する際の申請書の書き方に関しては、下記記事で紹介します。
今回は以上です。